自己肯定感を高める 文学に学ぶシリーズ 中島 敦著「山月記」より 

成長するぞ

あ~っ! イヤだ!!!

イヤだ! イヤだ! イヤだ!

おやおや、圭子さん

恐い顔して、どうしたんですか?

怖い顔じゃありません

落ち込んでいるんです

また仕事でミスしてしまって…

そうですか

仕事でミスしてしまったんですね

でも大丈夫ですよ

失敗は誰にでもあるものです

落ち込んでいるよりも、反省して

次の行動に活かすことが大事

ほらほら行動しましょう

そんなに簡単に気持ちを

切り替えられません

なんで、こんなに

おっちょこちょいなんだろう

私、もともと自分に自信が

ないんです

だから何をするにも

緊張するというか、

臆病になってしまうというか

そういうことを気にしすぎて

ミスが多くなる気もします

そうですか

自分に自信が持てないんですね

自分に自信を持つとか

自分を受け入れるとか

そういう感情を自己肯定感と

いいます

 

 

自己肯定感を高めるための

簡単なやり方があるって

言ったら、知りたくないですか

はい ぜひ知りたいです

では、今日は

自分に自信がない人が

自己肯定感を高める方法

についてお話しします

中島 敦著 「山月記」

にその辺のヒントが

ありそうです

 

 

1.「山月記」の内容紹介

「山月記」は中国 唐の時代を舞台にした話です。

文庫本で10ページ弱の短い話ですが

考えさせられることの多い物語です。

僕は高校の教科書で読んで

とても印象に残っています

このブログを書くにあたり

文庫本で読み直しました

 

 

 

「臆病な自尊心」と

「尊大な羞恥心」の

2つの言葉が、この物語の

キーワードになっています

 

「山月記」って

何か悲しいお話ですね

そうですね

でも、この物語の中には

色々な教訓があります

「自己肯定感」について

も教訓の1つです

 

2.他人と自分を比べるのは意味がない

先ほど、

「臆病な自尊心」と

「尊大な羞恥心」の

2つの言葉が、この物語の

キーワードになっています

と言いました

本来、修飾語をつけるなら

「自尊心」 ← 「尊大」

「羞恥心」 ← 「臆病」

が、しっくりくるかと思います。

 

なぜ「自尊心」が

「尊大」ではなくて

「臆病」なんでしょうね

先ほどの「山月記」の

説明の中で、李徴は

「実は自分にさほど

才能がないことを怖れ、

人と切磋琢磨することを

避けていた」と言って

いますよね

李徴の「自尊心」って

本物ではなかったという

ことでしょうか?

そうですね

李徴のように見た目も良く

優秀な人であっても

実は内心では、自分に

自信がなかった、

ということになりますね

逆に優秀な人だからこそ

自分の限界を知ることができ

自信をなくしていた

ということもできます

 

自信を持つ、持たない

自信が持てる、持てないというのは

能力のある、なしとは関係ないと

言えそうです。

能力があっても今の自分に満足できない人が

いるんです。

私から見て

この人すごいなあ!

仕事できるなあ!

あこがれるなあ!

という人でも

内心は自分に自信がない

ってこともあり得るんですか

上には上がいますからね。

ただ「自分に自信がない」

というよりは、

できる人ほど「今の自分には

〇〇〇が足りない」と認識して

それを補いつつ更に上を

目指していることが多いと感じます

「今の自分には〇〇〇が足りない」と認識する

というように自分の考えを客観的に認識することを

「メタ認知」と言います。

「メタ認知」も社会人にとって重要な知識なのですが

説明するには、これだけで1回分かそれ以上の内容ですので

別の記事で説明していきますね。

できる人は「今の自分には

〇〇〇が足りない」と認識して

いると聞くと、できる人は

自分自身のことを考えていて、

他人と自分を比較していない

のかなという感じがします

そうですね

繰り返しますが

上には上がいますからね

他人と自分を比べるのって

本当に意味がないんです

そう言われても

ついつい自分を他のだれかと

比べてしまいます

どうしたらいいでしょう

あなたは、自分のライバルっていますか?

ライバルがいるなら当然自分と比べますよね。

たとえば、スポーツの世界でライバルがいて

ライバルがいるから自分も相手もがんばれる

お互いに切磋琢磨してお互いを高められる

そういう関係なら健全で良いです。

 

しかし、ライバルと思いつつ、

ただ、もんもんと不安や不満を募らせ

相手の成功をねたんだり

自分ができないことで落ち込んだり

というのでは不毛です。

そんな考えに時間を使うのは

はっきり言って、人生、もったいないです。

私、スポーツでお互いを

高めあえるとか、

そういうライバルって

いません

人間は誰でも、ライバルが2人

いる、というのが僕の考えです
2人のライバルは誰にもいます
そして、とても身近にいます

2人のライバルとは

きのうの自分と明日の自分です。

過去の自分と未来の自分と言い換えても

良いかもしれません。

きのうよりは今日、

今日よりは明日の自分の方が

強くなっているというのが

理想です

 

「山月記」の李徴も他人と

自分を比較していたから

自分にさほど才能がないこと

を怖れ、人と切磋琢磨する

ことを避けていたんで

しょうか

 

圭子さん

いいところに気が付きましたね

李徴も他人と自分を比べるのではなく

自分の足りないところを認めて

きのうの自分より今日の自分を高めていこう

という発想があったら、

もっと周りの人たちとも打ち解けて

いけたことでしょう。

詩作も、もっともっと上達していたはずです。

他人と自分を比べるのは意味がない

そんなことに時間を使うのは

人生もったいない

自分のライバルは、きのうの

自分と明日の自分だ

きのうより今日、今日よりは

明日の自分の方が強いというの

が良い、ということですね

そのとおりです

 

3.具体的にどうすれば「自己肯定感」を高められるか

今までのお話で考え方はわかりました

でも、やっぱりミスをしたり、

落ち込んだり、イヤな気持ちに

なったりすると思います

そんな時どうすればいいんでしょう

そうですね

これから具体的な方法を

お話ししましょう

1.A4サイズくらいの紙を用意し、

横長に置きます。

2.3等分になるように線を引きます。

3.一番左に、今の気持ちを

箇条書きで書きます。

(落ち込んでいること、嫌なこと等)

4.真ん中に、それぞれの気持ちに

なった理由を書きます。

5.一番右に、あなたの友達なら

落ち込んでいるあなたを慰めるために

どんな言葉をかけてくれるかを

書きます。

その時に

自分を他人と比較しても意味が

ないよ、とか

きのうより今日、今日より明日

の方が成長していればいい

ということも、かけてあげる

言葉の一つになる

ということですね

そのとおりです

このやり方が面倒くさいとか、

落ち込んでいるときにそんなことを

やる元気があれば苦労しない

と思う人もいるでしょう。

その時は、

「3.今の気持ちを箇条書きで書く」

だけでも良いので、やってみてください。

頭の中で考えているだけよりも

目に見えるようにした方が

気持ちの整理ができて、すっきりします。

「山月記」の李徴も

このやり方を知っていれば

気持ちの整理ができていた

かもしれませんね

少なくとも虎になる前に

何かしら手が打てていたでしょう

でも李徴って友達が少なかった

みたいです

「友達が慰めの言葉をかけて

くれる」って想像できたでしょうか

別に友達に限定しなくても

いいんですよ

「自分と親しい誰か」でいいし

「1年後の未来の自分」でも

いいんです

 

もう一つ、慰める言葉を考えるときの

コツとして、「弱い自分を認めてあげる」

ということが挙げられます。

イヤなことから目をそむけるのでなく

「それでいいんだよ」

「よくがんばっているよ」

と自分を認めてあげるのです。

そして

「だから、また明日からがんばっていこうね」

と自分で自分の背中を押してあげるのです。

自分を肯定してあげるのです。

イヤなことを、いつまでも

考えているのでなく

自分の弱さを認めた上で

自分を肯定してあげるんですね

そして、なるべく早く

気持ちを切り替えて行くんです

イヤな考えに時間をかけるって

本っ当に人生損しています

 

「自信が持てない」とか

「落ち込みやすい」とか

性格や癖のようなものなので

変えようと思っても、すぐに

変えられるものではないかもしれません。

でも、「自分を認めて肯定する」

つまり「自己肯定感」と高めるというのは

スキルなので、やり方さえわかれば

誰にでもできます。

まずは、今の自分の思いを

紙に書き出してみてください

はい やってみます

 

◆このブログのまとめ

① 自信のある、なしと、能力のある、なしは関係ない。

② 他人と自分を比較するのは意味がない ライバルはきのうの自分と今日の自分

③ イヤなことを考えるのに時間を使うのは、人生を損しているだけ

④ 自分の気持ちを紙に書いて整理しよう

⑤ 「自己肯定感」を高めることは、誰にでもできるスキルである

 

◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇

編集後記

本日のブログいかがでしたか。

「山月記」にはいろいろな教訓があるので

文学「山月記」に学ぶシリーズ 第2段

「なぜ李徴は「猿」ではなく「虎」になったのか」

をお送りする予定です。

また、本文にも書きましたが

「メタ認知」についても投稿予定です。

 

みなさんのお役に立つ情報を挙げていきます。

他の記事も、ぜひご覧ください。

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